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日本の大企業には米クラウド勢の恐ろしさを知らない無垢な人が多すぎる

Posted in Amazon, eBook, Interviews by Agile Cat on July 30, 2010

角川書店の新名氏、夙川学院の湯浅先生とのディスカッション

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先日の Twitter で、いつも仲良くしている http://twilog.org/hi_ro_shi さん、そして http://twitter.com/dentomo さんから、min2-fly さんのブログ・ポストを教えていただきました。 前書きと目次などから、要点を抜粋して掲載しますので、ご興味のある方は、ぜひ、以下の URL から原文をご参照ください。『メディアが明かさないメディアのこと』 が解ります。

http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20100724/1279976162

ーーーーー<抜粋です>ーーーーー

今月の三田図書館・情報学会の月例会も角川書店の新名さん、『出版流通合理化構想の検証』等の著書でも知られる湯浅先生のお二人を招いての、電子書籍関連のテーマについての会でした。ディスカッションでの新名さんのAmazonに関するお話が大変刺激的でしたが、それに限らず新名さんからは角川書店自身の状態も含めて数字を大いに取り入れたご発表があり、湯浅先生からは今こうして電子書籍が話題になる以前からの流れも踏まえてのお話があってと、とても面白い会でした。

電子書籍の現在:2010年、出版界に何が起きつつあるのか
新名新さん、株式会社
角川書店常務取締役

まず現在の出版業がどうなっているかについて
角川書店がどうなっているかについて
角川の電子出版でどんなものが売れている?
電子出版の特色を活かした企画
電子出版をめぐる環境
Amazonの動向1:
なか見!検索
Amazonの動向2:Kindle
Googleの動向:Google books
結論として:出版社の直面する問題

再編される出版コンテンツ市場と図書館の役割
湯浅俊彦先生、夙川学院短期大学准教授/
国立国会図書館納本制度審議会委員

2000年の湯浅の主張は外れたか?
2010年現在、ふたたび本を書こうと考えているが・・・
では
講談社の経営実態は?
一方、
国立国会図書館納本制度審議会では・・・
各端末・サービスの話
出版社の取組み・・・
結局、コンテンツの
データベース化と利用をめぐるビジネスの問題?
電子出版と電子図書館
Ariadneについてもそうだった・・・
日本の
電子書籍を阻むもの:
国立国会図書館の新たな挑戦
Google国立国会図書館
事例:『小田実全集』

そして、以下の 新名新さん(角川)とのQA も、とても興味深い内容となっています。朝日新聞に限らず、さらには、従来型マスメディアという業種に限らず、現実と大きく乖離した感覚をお持ちの方々が多いのだと推測できます。

Q&A からの抜粋

朝日新聞から来たのは書評の担当であった人でもあるが、そのとき半分からかい、半分本気でいったのは、「朝日新聞は大企業だと思っているだろうが、零細である我々(角川)から見たら朝日新聞は Amazon より小さい。本当に(朝日新聞で)できるの?」と言ったら絶句していた。日本の大企業には Google、Amazon、Apple の恐ろしさを知らない無垢な人々が多すぎる。仕事でそれらとやり合うことは多いが、例えば Amazon の Kindle で最初から大量にデータがあったのは、あれは Amazon が作ってくれとお願いしたって出版社がやってくれるわけはない。

じゃあなんで出来たかと言えば、print on demand のためのデータというのものがアメリカでは最初からあった。そのデータを、日本の出版社や書店なら品切れ重版未定のために使うと考えるだろうが、Amazon は違う。Amazon は例えばダヴィンチ・コード発売時に10万部買ったとして、1週間持つだろうと考えていたのが3日で売り切れたとする。

そこでもし出版社にも在庫がなければ、Amazon は迷わず print on demand で刷って売る。その print on demand の本には ISBN も入るし、print on demand であることは読者に明示しない。さすがに paper back に限られているし、print on demand の方が原価は高いが、そうすることで「Amazon に品切れはない」というブランドを作る。

そのための print on demand データがアメリカの出版社にはあって、それがKindle に流された。だから Kindle には最初からデータが大量にあって売れた。こういう発想を日本の出版社は持てるか? そういう相手と一戦交えようとしているのを朝日新聞の人たちはわかっているのか?

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日本の従来型マスメディア(Web も含む)が、うろたえながら、決断を先送りにしている間に、日本の産業全体にとって必要な情報の流れに、放置できない澱みが生じていると感じられます。それを何とか解消しようという意味において、min2-fly さんのブログも素晴らしければ、新名氏と湯浅先生の説明も素晴らしいです。

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